少し前に娘と沖縄に行った。私は人生初めての沖縄。わくわくよりも緊張。相変わらずな自分の内弁慶を嘆く。
一方の娘は、高校生の時以来の2回目……、世の常、二十歳の小娘に「沖縄マウント」を取られる。
「パパにもあのお店のチキンを食べさせてあげたい」「あのホテルに連れて行ってあげたい」
言葉は一見父思いの優しく映るかもしれないが、ただの自慢。
そもそも、「食べさせてあげたい」「連れて行ってあげたい」と言っても、お金はすべてパパ負担。もちろん第一回目の娘の沖縄も私が出しているのだが、そんなことを指摘したところで、娘は「気にするな」の一言。
お目当てのチキンのお店に到着。しかし、定休日とあって、食べられず。すぐさま娘は「だったらA&Wのハンバーガー行こうや」と第二の矢を放つ。
どうやらInstagramとかでは有名らしい。まったく知らん。一の矢から二の矢に車を走らせること30分。無事にお店に着く。
たしかに、店内外に若い女の子が記念の写真を撮っている。こうなると、また私の悪い性格発症、「気おくれ」。もっと若い子なら……コミュニケーション取れるのだが、理想は2~3歳。念のために言っておくと、変な意味ではない。
もちろん、今さらお店に入らないわけにもいかず、ただただ娘の後ろをついていく。手持無沙汰を解消するために、普段以上に娘に話しかける。娘嫌がる。あきらめずアタック、しかし冷たく「はいはい」とかわされる。
もっと食いつくフレーズがないかと知恵を絞る→思い浮かぶ。さすがは、数十年間、客との会話をしてきたノウハウ生きる。
パパ「なんかUSJの中のお店みたいやな」
娘「………」
娘「恥ずかしいからだまっといて」
コーヒーも苦くて美味しかった。
【本社営業所 Y・K】