7月上旬の驚くほど早い時期に梅雨明けが発表され、松山辺りでは空梅雨だとか水不足で心配、平成6年の大渇水の再来で心配だとか騒いでいるうちに、急に太平洋高気圧が後退し、西の方から停滞前線が伸びてきて数日先の天気予報に雨マークが並ぶようになった。
今度は、九州や中四国で線状降水帯が発生して大変だと大騒ぎしていると断続的な大雨が数日間降り続き、あっという間に石手川ダムは満杯となり、いつの間にか夏がやってきた。
暑いのが苦手なので毎年のように近所の浜辺で海水に体を浸して暑さをしのいでいる。
先日、今年初めて海に浸ってきた。日曜ではない朝早い時間帯の浜辺は閑散として、いや、海岸に自分以外の姿を認めることができなかった。
海岸を独占して30分ほど泳いだり寝そべっていると、高齢の上品な雰囲気の男性が突堤の先まで歩き、詩吟を始める。
朗々とした声が波に乗りやってきて清々しい気持ちになる。詩吟の男性と入れ替わるように浜辺を後にする。
浜辺に少し遅めの夏がやってきた。
【総務部S・A】